鳥を待つ人

ぽっかりあいた 暗い穴の底で

鳥を待っている男がひとり


丸く切り取られた 青い空の果てから

いつか飛んでくる白い鳥を


毎日、毎日、待っている


晴れの日も 雨の日も 曇りの日も

暑い日も 寒い日も 風のある日も 雪の日も


じぃっと空の果てを見上げて

白い鳥を待っている


暗い穴の縁から縁を 真一文字に横切って

飛行機雲が流れていった

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