憧憬

憧れというものは に偉大なるものでして

遥か遠くにあるものなのに

つい追いかけてしまうものなのです


背中どころか足跡を探すのすら難しいなぁと

立ち止まる言い訳を探しながら

結局気がついたらまた走っているのです


立ち止まる方が賢くても

誰が咎めるわけでもなくても

自然と前に向かって足が出るのです

それを諦めが悪いと言う人もいるでしょう


でも 違うのです


憧れというものは 蜃気楼なのです

そして私たちは 本当は知っているのです

いくら走ってもたどり着かないことを

たどり着かなくてもよいものだということを


振り返れば走ってきた長い道のりが見えます

私たちは知っているのです

走ることはとても楽しいことだと

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