第50話 もの思い

いろいろな人に出会った。

仲良くなった人もいるし、すれ違った人もいる。

仕事上かかわらざるを得なかった人もいる。

そんな人は、嫌な相手こそ多い。

お互い様か。

ふと思う。

自分は嫌な奴だったのだろうか。

他人のことを嫌だとか、つきあいたくなかったとか言う資格はあるのか。

出会いがあるし、別れがある。

惜しむ別れもあれば、清々する別れもある。

でも、それって誰のせい?

僕? それとも?

僕にできる精一杯のことは、僕の方からは悪口を言わないこと。

相手はどうあれ、僕は言わない。

しかし、二度と付き合わない。

不思議だけど、付き合わないと決めると、顔を会わすことさえなくなってくる。

お互い、それでいいんじゃないか。


逆に、会いたい人はどうか。

具体的な名前は出てこない。

現実の相手は、いろんな面を持っているので、思い返すことも多い。

だから、あるのは漠然としたイメージ。

こんな人って感じ。

タレントや女優のイメージに重ねてみたりもする。

その本人と縁があるわけじゃない。

自分勝手な思いだ。

イメージ通りの相手に、もし出会えたら、すごい。

すごいことを思うのは自由だ。

誰も傷つけないし、誰にも迷惑をかけてない。

僕は僕だと、心の中で言っているだけ。

だから、放っておいて。

自分一人で楽しませて。

未来を思いながら。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る