設定ガバガバ
刑事
「なんて事だ。殺人事件が起ってしまった。完全な密室殺人だ!」
名探偵
「ふっ、刑事さん。完璧な密室なんて存在しませんよ。この私が必ずや犯人を推理してご覧にいれましょう。さぁ、現場を見せて下さい!」
刑事
「それは無理な話だ名探偵さん。なんたって完璧な密室なんだからな。入り口は存在しない。それどころか虫一匹……。いや、空気分子の一個すら通さない完璧な密室なんだ!」
名探偵
「な、なんと! そんな密室で殺人事件が?」
刑事
「ああ、その通りなんだ名探偵さん。今回ばかりは貴女もお手上げだろう。なんたって完全無欠の密室殺人事件だからな。密室故に調査することも叶わないんだよ……」
名探偵
「そんな馬鹿な。――では一体どうやって殺人が起ったことを知ることができたのですか!?」
刑事
「…………え?」
名探偵
「え?」
刑事
「えっと、警察が殺人事件を知った理由? えっと、ええっと、ちょ、ちょっと待ってね」う~んう~ん
名探偵
「もしかして刑事さん、そこの設定、考えてない……とか?」
刑事
「………うん」こくり
名探偵
「ええっ! ちょっとそれは不味いでしょ~! 初っぱなから設定ガバガバじゃないですかぁ!」
刑事
「うっ……」
名探偵
「流石にこれは誤魔化すにはちょっと無理があるガバ設定ですよ。どうしましょう?」
刑事
「どうしよ?」
名探偵
「どうしよって無責任な……ちなみに犯人は誰にする予定だったんですか?」
刑事
「えっと、物語終盤に出てくる探偵さんの双子の妹が超能力でこう……」
名探偵
「やっぱガバガバじゃないですかぁ!!」
刑事
「ううっ!!」
ミステリーって難しいんだね終わり
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