山と故郷と灯火
山と故郷と灯火
幾千の山を越えて
たった一つの道を選んで
森へ還った
いつかはここへ辿り着くと約束した
いつまでも足の下で響く呼び声に
決して、揺らぎ崩れることのないこの大地に
生まれたときに体に刻み込まれた
過去との約束を果たすために
星は、その腕に夕暮れの歌を抱いた
透明な空気が天空を支配するとき
山の端に見えた暖かい灯火に
心の全てを委ねながらも
遠い呼び声に刹那の安らぎを託す
旅人は
北へ、北へと
その足跡を刻み込んでは
黄金の鉋で
丁寧に削った
街道はそれを繰り返し
いつしか姿をくらました
追い求め、繰り返し
帰還するもの
森は深く、運命は遠くへ流れ
それはやがて聞こえ来る
南へ向かった旅人は聞いた
遥かなる大地の呼び声を
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます