多分、猫。

自宅に新しいヘルパーがやって来た。


そのヘルパーは外国人だった。


言葉は若干、片言カタコトで聞き取りにくい時もあったが、とても気が利く性格だった。


前のヘルパーとは大違いだ(前の奴は口は汚いわ、暴力振るうわ、金を盗むわで散々だったので警察に突き出した)。


私はそのヘルパーを気に入った。



とある日、ヘルパーは私に言った。


「サッキ、マドガ、アイテシマッタオトガ、シマシタケレド」


そうなのか?


私には聞こえなかった。やはり歳なのだろうな……。


「多分、野良猫だろう。前に気まぐれに餌を与えてしまってな。それ以来時々やってくる」


私は少し考えて


「猫が食べられる物を用意してくれ」


「イインデスカ?」


いい。ただの気まぐれだ。


……そうだ。いっそ飼ってやっても良いかも知れないな。家が賑やかになる。

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