違和感
子供の頃、祖父に連れられて寄席を見に行った。大人になってからも鈴本演芸場に自分で行ったりもした。
そこにあったのは、創作落語と古典落語であり、どちらも面白い咄家には技術があった。
「手垢が付いている物こそ、『その人ならでは』を出さなきゃならない」
祖父はそう難しさを語った。
その影響があってか子供の頃から、「形式美」「様式美」に敬意があり、「ワンパターン」が悪口ではなかった。「ワンパターンな物こそ『その人ならでは』が難しい」と思っていたのである。
母親も俳句を作る時「古典俳句のような句を作って勝負は出来ない」と言っている。
カクヨムを読むようになって私が感じた違和感は「ワンパターン」を悪口として書いている人がいる事だ。
「誰もしていない事」と「誰かがしようとしたけれど、面白くないから止めた事」「誰かがやったけれど、面白くなかったから闇に葬られた事」とは違う。
まあ、人の考えは人それぞれ。
そう考えた人が面白い物を産み出すのかもしれないけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます