第103話 出会い(5)

 本当に情けない男であった僕だからごめんなさい。亜紀ちゃん……。




 それに亜紀ちゃんのような器量良し……。女神、天女のような素晴らしく美しい彼女だから。僕よりも直ぐに良い男性(ひと)が現れる。現れるよ。彼女ならば。でもさ? 僕の従妹の亜紀ちゃんは器量が良いだけではなく、大変に異性へと尽くすタイプの優しい女性……。




 そう、本当に、僕のような情けない男……。一族、会社、家庭、女性一人を守り養うこともできないような情けない男の上に、極楽浄土? 桃源郷へと誘われ、天女さまからの祝福と愛情を受け、快楽と言う奴に溺れ酔いしれているような情けない男よりも。もっと亜紀ちゃんに良く似合う。相当しい男性(ひと)を探す方がいい。いいと僕は思う。思うのだ。


 だから本当にごめんなさい亜紀ちゃん……。僕の分まで幸せになってくださいね。



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