世界紡ぐパンドラの箱

@HiramasaRaito

~神路重工の天才~

第1話方舟計画

秋月和人はこの世の者ではないような顔色をしていた。

それだけ、この「方舟計画」が会社の社運がかかった物だかわかるだろう。

秋月和人は26才の才能溢れる若き技術者だ。


「この計画は会社だけではなく、世界を救う方舟になるのだ。」疲れきった顔で秋月が言う。

「まぁ体壊す前に休めよ。」と素っ気ない声で山城正高が言う。

この山城正高は42才の自衛隊から来た異色の経歴の持ち主であり戦闘技術にも開発にも長けた人物である。

「そうっすよ、気をつけてくださいね。」

山城の後ろから最上北斗が話した。

35才になる最上は、叩き上げの元自衛官。

山城とは自衛隊からの部下である。

「わかってるさ。」秋月が緊張感のある声で言う。

この方舟が自身の、いや、地球を揺るがすパンドラの箱になるとはまだ誰も知らなかった。

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