眼
「お前! 大丈夫か! こっちを見ろっ!」
親父……顔真っ青だよ…。
視界が青い……青い光が……意識に……。
親父……なんで…人を殺してるの…?
え……酷くない?……これ……なんだよ…これ…。
「エッエイダ……お前……その額……開いてるじゃないか……」
開いてる…?
なにが……?
「痛つっ…いったぁーいッ‼︎」
あ…目だ…これ………。
見える……これ…目なの?
「エイダ……いいか…動くなよ………」
あっ………親父…この目を潰そうと……。
《青は殺せ…青は人殺し…俺達の仲間を…狩る…一人残らず…》
『ちょっ……と! 待っ!』
あぁぁ………ヤラレタ……これ…ナイフじゃん……。
意識が…消え……親父……クソ野郎……。
いつも……無口で…私に興味なくて……さっきの顔が……。
はじめて……興味を……。
『エイダ…許せ……汚染されたら……生きていけないんだ』
はぁ? な…なにが? おせんってなに?
う…視界が…暗く……血が……いや緑の…なにこれ……。
誰……あなた…だれ……?
なんで……そんな悲しい顔してるの……。
ザナドゥ……名前……?
親父は……苦しんでるの……?
あなたも……苦しいの……?
この記憶は………。
第三の眼……?
これが………。
スキャナー…? なにそれ………。
ウィルスってなに……ジャービス……ってなに…?
私の身体から出てるものは……ウィルス………?
親父……私を殺さないで……。
なんで……お祝いの日も…ママが…泣いてるときも……。
無関心……ヒドイよ……。
いいことなんか…ない。
今まで……なかった……でも…いまは…この感覚が…ただ心地いい……。
邪魔しないで……。
ザナドゥ……あなたも邪魔……。
どうでもいいじゃない。
もう。
気持ちよければ。
この……感覚に身を…委ねたい……。
全てを緑色に染めて……私は……さらに濃く。
濃く。濃く…。
もっと感じたい……。
みんな…いなくなれ。
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