第47話 またしても夢の中

『シロ! 私と遊ぼ!』


おうちび! 何するんだ? 追いかけっこか?


『シロこっち! あたしとあそんで!』


こ、こちび! お前いつのまにそんなに喋れるように……。って、お前も遊ぶのか? みんなで追いかけっこするか?


『いや! シロは私と遊ぶの!』

『違うもん! あたしとだもん!』


おおおおおれのためにけんかしないでぇ!


『『ごめんねシロー。遊ぼうよぅ』』


け、けんかは良くねぇ。いいか、みんなで遊ぶんだ。


『『うん!』』


おれの右足を、ちび。左足を、こちびが握って。はい、なーかーなーおーりー。

よーし、それじゃあめいっぱい走るぞ! お前たちーーー……


「……わんっ! わんっ! わんっ!」

「ちょっとにぃちゃん、シロが寝言言ってる」

「子供たちと遊んで楽しかったんだね。このまま行けば、寝てる間に元の家に帰ることになるから、驚くだろうね」

「そうだね。心配してた車酔いも無くて安心したよ。ふふふ、それにしても楽しそう」



「……わんっ! わんっ。わん……」

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