第20話 ピンポン

ねぇちゃんちょっとちょっと、俺の話を聞け。



俺はな、思うんだ。

男たるもの、いざという時に守らないと。



俺とねぇちゃんの住処を。

ねぇちゃんを。



だからな、ねぇちゃん。




『ピーンポーン。

お届け物でーす』




はい敵襲ーーーー!!

てーーきしゅーーーーーーーう!!!

なんか来たーーーーーー!!!



「はーい。いま開けまーす」


ここ!ねぇちゃん!俺ね、今がいざという時だと思うんだよね。

だからさ!


「シロ、ちょっとゲージに入ってて」


いやーーー!ここは俺が挨拶するところなんじゃないのーーー??


出して出してーーー!!

俺もあいさつしたい!あいさつしたいーーーー!!



「お届け物ですー。サインお願いします」



ほら誰か来てるじゃん!!

いやーーーずるい!ねぇちゃんばっかりずるいぞーーー!!

出して出して出して出してーーー!!!




「………鳴いてますね」

「気にしないでください(玄関用のゲート買うか……)」



俺も俺も俺も俺も!!!

出して出して出して出してーー!!!

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