第42話ゴブ太

マスターが居なくなってからだいぶ月日が経った。

商人のアルバイが言うには何回も年を越したそうだ。


アルバイはこの前ゴブ達の村を訪ねてきた

どうやら蜂蜜が気に入ったようで様々な品と

交換して欲しいとせがんできた。

ゴブ達は優しいのでそれに応じた。

蜂達のコロニーも4つに迄拡大したので

ゴブミを筆頭に他のゴブ達にも十分に行き渡るのだ。


村にはゴブリンがたくさん増えた。

北の山から争いに負け、ほうぼうの体で

逃げてきた、子ゴブやメスゴブ達を引き連れたゴブリン達を受け入れたのだ。


人間も増えた、ゴブムサシに弟子入りした変わり者の弟子人間。ゴブミの友達人間

を筆頭に時々遊びに来たりする元新人猟師人間等々。とても賑やかなのだ。


マスターも喜んでくれるに違いない。



しかし、突然その平和な日常を壊す者が現れたのだ。


北の守護者であるゴブコジロの索敵を

潜り抜けたのはオーガの集団だった。

ゴブ達も戦闘訓練で腕を上げた今

前回戦ったオークであれば5ゴブリンで

1オークを相手にする事も可能であったが

今度の相手はオークよりも格上のオーガなのだ。

非戦闘員であるゴブ達を逃がす為に勇敢に戦うゴブ達。勝ち目は残念ながら無いのは明白である。戦闘能力は5オーク1オーガであろう、と言うことは1オーガ25ゴブリン以上となるのだ


緊急待避場所なマスターのダンジョンへと誘導させる。

女王蜂達も心配であるが、構うほどの余力は無いのも事実。

北東の森から女王蜂の第4コロニーからの援軍が到着したが 、オーガに対抗するには数が足りない。オーガが襲って来た北側に位置する第2、3コロニーは既に全滅したとの報告があがった。

家やコロニー等、今まで築き上げた物を捨て

ゴブ達と蜂達はダンジョンマスターが作った避難所へと全撤退するようにとゴブ太は命令した。




(コブゴブ言うとります。)

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