第14話 心(シン)、目

高校生の真理子は嫉妬心から同じクラスの高子を毎日のようににらみつけていた。今日もいつものその日課をこなしていた。

そこへ真理子たちの担任の順子が来た。

「ティーチャー、真理子が私の事をにらみつけます」高子が言った。

順子は「分かりました」と言って真理子のところへ歩いて行った。

「真理子さん、高子さんをにらみつけましたか?」

「はい。高子が私よりかわいい顔しているから憎いのです」

「憎むのも、にらみつけるのもいけません」

「そんなの分かりません。私より上には行かせません」

「そのような事を思っていると、どんどん悪い方向へ行きます」

「だったら高子を道連れにします。これは戦争です」

「戦争をやめなさい」

「嫌です」

順子は真理子を校長室へ連れて行った。


「嫉妬しているのは分かるけど、仲良くやりなさい」

校長は言った。

「ちぇ、分かりました」

(おわり)


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