第14話 住みやすくリホームしましょう2

 台所と言えば流しだけど、これといってよく分からない。


 蛇口を捻ると、水が出るのがどういう理屈か分からないし、水をどこから引けばいいのか分からない。


 あと、排水がいるし、火を使うコンロがいるし、でも原理が分からない。一対どうしよう。


 なんだかしょっぱなからつまずいてしまった。


 いくら魔法が使えると言っても、イメージがしっかりしてないと上手くいかない。


 だから、魔法を使ってそれらしいのは出来たけど・・・・・・・・・、蛇口からは水が出ないし、コンロからは、火が出ない。


 これじゃ意味がないよ。


 とほほほ


 頭を抱えてしゃがみこんでしまう。


 本当に何かいい解決法はないだろうか?


 水は、近くに滝があるからそこから引けるかな? でも、どうやって?


 火は、燃えるものが必要なんだよね? ガスとか・・・? 異世界にあるのだろうか?


 がぁーーーーー!!!


 頭を両手でがしゃがしゃかき回してしゃがみこむ。


 うぅー、わん!


 思いつかない。


 仕方がないから後回しにして、他を先に作るか。


 私の部屋なら、そんな複雑なものもないだろう。


 いったん右中央の部屋に入ると、まず右奥にクローゼットを作る。


 これは、簡単。細部までこだわった逸品が出来上がった。


 でも、作った後で気がついた。よく考えたら、クローゼットに入れるものがない。


 あははは  ORZ (がっくし)


 まあ、今は必要なくても、何れは使うことになるものだから、全然OKだよね。ということで、気を取り直して次のものを作ろう!


 ガッツ! で、えいえい おぉー!


 机と椅子はあってもいいよね!?  いい いい!


 出来上がったのは、真っ白の大理石の高級感漂う美しい机と、座り心地を考えた結果、謎の物質でできてしまった、鉱物なのに柔らかく弾力のある椅子です。そう、円柱型のふんわりクッションをイメージしたからです。


 なんだか、机と椅子がアンバランスになってしまいましたが、気にしない気にしないっと。けして、私の発想が、イメージが、貧困なせいではないですよ。


 遠い瞳。


 さっ、後は寝るベット。


 さっきの謎物質で作ってもいいけど、ここは、女神から頂いたものを使用します。


 『巣籠もり風テント』は、快適だものね。


 中央にでーんと出して、これで完成。


 残ったのは、台所の水回りとコンロ。


 でも大分時間がたったから、そろそろ、さくらこさんとカムイが心配だよね。


 決して、逃げてる訳ではないよ。


 いろいろ作って疲れたし、ここで休憩。もふもふ成分の補充です。

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