人が変わる
父はお酒の飲めないひとだった。
けれど、ひどい人間だった。
普段はおとなしいくらいに謙虚なひとだったが、スイッチが入ると、目が釣り上がり、暴れた。
特に子供に容赦がなく、血まみれになって失明寸前までモノで殴った。
その様子は何かに取り憑かれているように見えて、しかも記憶が無いらしかった。
私達姉妹は家から離れて今も寄り付かない。
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