第7話 乱心
言われた意味を理解できなかった
「殿、御乱心されたのですか? このような素性が分からぬ不審者を城に置くなど。この筧は反対します」
「筧、お前に聞いてはいない。俺はこの小僧と話をしているのだ」
「しかし、主人が間違った道に進もうとしてる時、それを止めるのが家臣の役目かと思っています」
「だが、こいつは役に立つのではないか? ”すまほ”とか言ったか? 我らにない能力を持ってるのは確かだ。いらなくなれば、この城から追い出せばいいだけであるしな」
「そうですが、こやつは目を離した隙に何をしでかすか、この筧にも想像がつきません。我らにとって不利益となることをするかもしれません。危険分子は早めに排除するがいいと思います」
「なるほどな。それならお前がこの小僧を見張れ。変な動きをしたら、俺に報告しないで排除しろ」
「御意。この筧、殿のご命令を受けます」
「では、瀬田。今から筧がお前の世話係だ。分からないことがあったら、筧を頼れ」
何も言っていないのに、勝手に決まった
「お殿様、あなたのお名前を聞いていませんでした」
「俺の名は真田幸村だ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます