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「ふん~ふん~ふん~♪」
家に戻ると早速彼女は餃子の皮を作るために大きい鍋を取り出し、水と小麦粉と塩を入れて混ぜる。
「…おっと、スープもやらないと…」
生地になってきたところで彼女は思い出したように手を洗い寸胴鍋に水を溜めた。
「…コレでよし、っと…」
出汁の取れる具材を入れて火にかけるとまた生地を捏ね始める。
「…おおっと…!」
彼女が生地を小さく丸めて棒で薄く伸ばす…という地味な作業を続けてると寸胴鍋の中身が沸騰し、慌てて火を弱火にした。
「…魔物達は大きめの蒸し餃子にしてー、自分達の分は普通に焼き餃子にするかな…」
生地を小さく千切り丸めて薄く伸ばす作業をしてる内に閃いたのか、彼女は餃子の皮として伸ばした生地の半分を混ぜ合わせる。
そしてまだ千切って伸ばしてない方の生地と混ぜ合わせてさっきよりも大きめに千切った。
「…ん~…まあこのくらいでいいか」
薄く伸ばした皮の大きさを見て少し考えるも妥協したのか同じ大きさの皮をどんどん作っていく。
「…よーし、終わり」
暫く同じ作業を続け、生地が無くなったところで彼女が立ち上がる。
「洗浄スキル『浄化』」
彼女は大きな鍋をスキルで綺麗にすると寸胴鍋を退けてからコンロに乗せた。
「具材を軽く炒めてー…」
「…お、昼飯の準備か?」
段取りを呟きながら水で洗った野菜の皮むきを始める彼女に一旦戻って来た青年が聞く。
「ん」
青年の方を見向きもせずに彼女は作業したまま適当な感じで短く返す。
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