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「んじゃ、コレ渡しとく」
昼食後、片付けを済ました彼女が冷蔵庫から水筒を3本取り出して青年に差し出す。
「これは…?」
「赤いテープが貼られてるのが『耐性・極』で一口飲めば一定時間…5分間ぐらい?は全ての状態異常やステータス変化にかからなくなる」
不思議そうに3本の水筒を見る青年に彼女が左から順に説明する。
「「なっ…!?」」
最初の一本の説明に対して青年と男がほぼ同時に驚いた。
「んで青いテープが貼られてるのが『回復』、効果は端折るよ」
彼女は驚いている二人をスルーして話を続ける。
「で、最後の黄色のテープが貼られてるのが『ゾンビ解除』…ゾンビになっても気合いで飲むぐらいはできるっしょ」
「…感謝する、ありがとう」
説明を終えた彼女に青年が90°の綺麗なお辞儀をして礼を言う。
「普通にやったんじゃ魔物と話し合いなんて無理だろうし、さあ早く行け」
彼女は適当に流すとシッシ…と追い出すように手を振った。
「あっと忘れてた…ホイよ」
ドアを開けて出て行こうとした青年に声をかけると彼女は小袋を投げる。
「…これは?」
「『意思疎通』の効果がある焼きキノコ、適当な魔物に食べさせて通訳でもさせろ」
「…何から何まですまないな」
彼女が小袋の中に入ってる料理の説明をすると青年は笑いながら出て行った。
「…アイツにだけサービスが良すぎないか?」
「そう?だったらあんたも一緒行けば?」
男の疑問に彼女は適当に聞き返す。
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