注意喚起

(まぁ、想定外にバトルとかは普通にありそうだけどな)


ユウキの性格上、適当に魔獣を見つけて、勝てそうな相手なら突っ込んでいくだろう

例え依頼とは関係ない魔獣であったとしても

ドロップアイテムとかを目当てに、バトルするだろう


(ま、それにキョウヤを組み込まなきゃ良いんだけど…

僕がバトルなら、絶対入って来るよね…)


一つの難点と言えば、キョウヤである

ユウキは余裕で倒せる相手でも、キョウヤはそうはいかない

だが、安全な所で見ているだけ…という事にはならないはずだ

そうなると、相手の見極めも必要になってくる


(最悪、守りながら戦うけどな)


割と、大雑把にバトルしに行くようだ…

受ける依頼8件が決まる頃には、40分程時間が経過し

ギルドに来る人の数も、徐々に増えてきた

2人は依頼を受けるため、カウンターに行く


「あら、期待のルーキーズじゃない

今日も依頼なんて、仕事熱心ねぇ~…あら、今日は採集ばかりなのね~

別に構わないけどねぇ~…アナタには、早くランクアップして

討伐系の依頼どんどんこなして欲しいのよねぇ~」


そう言いながらジーッとユウキを見つめるお姉さん

ユウキは、その視線にとりあえず、苦笑いを返して対応したのだった


「あ、そうだ…多分、この依頼の場所じゃ会う事も無いだろうけど

最近、ダークサイドが活発に動いてる所があるのよ

まぁ、キミなら心配ないと思うけど、気を付けてね」

「ダークサイドって何だ?」


キョウヤは首を傾げる、実際、ユウキもよく分からないので

この際キッチリ聞いておこうと思っている


「あら、知らないの?

ダークサイドって言うのは、簡単に言ってしまえば

普通の人に危害を加える人の事よ

つまり、悪者みたいな…そんな人の事

実際、普通の人と同じような能力なんだけどねぇ~

ただ、集団でやって悪さをするから、困ったものなのよ

その集団規模は、大きくて、色々な所で暗躍してるからね

あまり、楽観視は出来ないのだけど…」

「へぇ~…この辺は、少なかったの??」

「そうねぇ~ココは、王都からも離れてるから…

そんなに被害情報は聞かなかったんだけど…こないだから少しずつ増えてきてて」

「ふぅ~ん…まぁ、気を付けるよ、ありがとう」


そう言って、2人はお姉さんからギルドカードを受け取り

今日の依頼を片付けるべく、ギルドを出る


「あ、キョウヤ、今日もボックス寄って良い?」

「あぁ、商品補充だろ?」

「そうそう、一応、作ったポーション置いておこうかと思って」

「てか、普通、そういうのって、自分で使うもんじゃ…」

「気にしない気にしない!」

(まぁ、コイツはポーション使わなくても、普通に勝ててそうだけどな…)


こないだのバトルの様子を見ている限り、ポーションを使う機会は無いだろう

そもそも、キョウヤ自身もダメージとしては、まだ受けていないのだ

ユウキは、ブラウンボアの攻撃すら当たっていなかったのだ…

何を回復すると言うのだろう…

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