入学できるのか!?

「だって、この事を知っててもらわないと…

 これから、この学校内で僕らがする行動でオカシイ時に

 フォローしてもらえないと、困るのは僕達だから」

「…確かに、そうだけどよ…」

「ほぅ…なるほどのぅ…

 予想外な話だが…この話は信用できるのかね?ミーシャ君、シーヴァ君」


指名を受けた2人はしっかりと学長を見据えて話し始める


「はい、言ってる事に間違いは無いと思います

 ユウキ君の行動や知識には、この世界の知識が皆無です

 普通にこの世界で生きていたら知っているはずの事さえ知りませんでした」


ミーシャが言う、知っている事…それは、魔力が満ちている事や

魔力によって、魔獣が生まれたり、ダンジョンなどの宝箱が出来るなど

この世界にいれば普通に知っている事


「それに、コイツらが嘘を言った所で、得なんてないですよ

 まぁ、実際、普通の5歳児が知ってる事すら知らなかった…

 それは、かなり大きな判断材料になりましたが…」

「ほぉ…なるほどのぅ

 シーヴァ君の言う通り、異世界から来た…という嘘をついたとして

 得られるものと言えば、変な言動をした時のフォローくらいじゃろう

 大した物ではない…が、それが2人には必要…大事だと言うのなら

 この話は、本当と捉えた方が自然じゃな」


2人の話を聞き、学長は目を閉じる

まだ思案しているのだろうか…

4人はただ静かに、学長の次の言葉を待った


「よかろう…ギルドに登録おるとの事じゃったが

 それを許可し、学校への入学を認めよう

 今の話が本当ならば、生活費を稼ぐ術が必要じゃろう」

「やったー!」

「これで、この世界の事が知れるんだな」


学長の言葉に、2人は安堵する

ココで拒否されてしまったら、図書館で地道に調べる覚悟だった


「ミーシャ君、シーヴァ君、2人に学校で必要な物を揃えてやってくれんか?

 ラミア君が説明したところで、2人に理解出来るかは分からんしのぅ」

「はい、分かりました!」

「2人で責任を持って、準備します」

「よろしくお願いします」

「良いのよ、ユウキ君には助けてもらったわけだし

 これくらい、大した事ないわ」

(コイツ、俺が寝てる間に、ホント何して来たんだ…?)

「それでは、入学手続きは以上じゃ

 入学式で会える事を楽しみにしておるぞ」


そう言って、学長は部屋から退室して行った

入れ替わりにラミアが入ってきた


「えっと、これにて、終了となります

 入学に必要な物は、ミーシャさんとシーヴァ君がしてくれるのよね?

 よろしくお願いするわね」

「はい」


そんなこんなで、無事に入学手続きを終え、4人はラーグ通りを歩いている

今から学校で必要な物を買いに行くのだ

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