第7話BE 迸る鮮血

捉えた喉元を逃さず食らう。

鮮血が迸り、その場に碧空が倒れ込む。

紗楽「お兄ちゃん!」

赤ずきんは碧空の元へ駆け寄る。

黒は赤ずきんではなく、潜んでいる猟師やそれ以外の生き残った村人達を見つけては喰らい、見つけては喰らいを繰り返している。

紗楽「お兄ちゃん…なんで…」

赤ずきんは涙を流しながら聞く。

碧空「ご…めん…なに…も…守れ…なく…て…」

碧空は掠れた声でそう答える

碧空「ほんとに…ごめんね…」

紗楽「謝らなくてもいいの…だからお願い…生きて…!」

碧空「「ごめんね…ありがとう」」

碧空はもう声が出ず、口だけでそう伝える

紗楽「お兄ちゃん!死なないで!私のことずっと守るって言ったじゃんか!生きてよ!ねぇ!返事をして!」

碧空はもう返事をすることも息をすることも無く、そのまま眠るように死んだ。

その頃、猟師含む村人達は皆食い殺され、標的は赤ずきんへと移っていた…

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