第6話 残酷な現実
村に着いてまず目にしたのはたくさんの死体でした。まだ幼い赤ずきんにとってはそれだけでも刺激が強いのですがそれらを全て吹き飛ばす様な光景が目の前には広がっていました。なんと、自分の両親が目の前で食べられているではありませんか。赤ずきんはしばしその現実を受け入れられず、硬直していました。
紗楽「お父…さん…お母…さん…?」
紗楽「どうして…死んじゃうの…?置いてかないでよ…」
赤ずきんはぽろぽろと涙を流して消え入る様な声でそう言いました。
碧空「やはり村を襲ったか、黒」
黒「ここならいくらでも食えるからな」
碧空「そうか…ならお前の墓もここにしてやるよ」
黒「やれるもんならやってみろ」
2人の人狼はお互いにじっとにらみ合い相手の隙を伺っています。
まず、黒が先に動きました。
黒の突き出した手は宙を切り、碧空の真横を通過しました、その隙を逃さず碧空は黒の脇腹に貫手を食らわせ、大きく顎を開いてその脇腹を食い千切りました。ですが黒も怯まずに貫手や蹴り、噛みつきなど多彩な攻撃で応じます。
戦闘は1時間にも及び、勝負の決しないまま2人は満身創痍と成り果てていました。
そして…決着の時は来ました…
碧空が一瞬ふらつき、黒はその隙を逃さずしっかりと喉元を捉えました…
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