「造花」
造花
創られた華
正しい生はないけれど
世界を彩るために咲き続ける
時までも止めて
幾多の生花が散り逝くなかで
その姿形は変わることなく
降り積もる塵埃に埋もれてもなお
見る人に嫌われてもなお
咲き続ける
君はそれらを
好きだといった
枯れないから、変わらないから
けれど、
僕は造花を好きにはなれない
変わらないから、変わることができないから
いつも置いていかれて
隣にいても共に時を刻めないから
僕に、とても似ているから
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