私的な詩的な短編集(素敵だなんておこがましい)

世楽 八九郎

白砂の貴女

かき分けるように進む

産まれる前に還れるように

顔をうずめる 泣きじゃくるように

口を押し付け 祈りを唱える


焼け残った伽藍の柱

砂に埋もれる貴女の骨

俺たちは皆、渇く


求め貪る

この衝動を愛だとうそぶきながら

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