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他にも自我が芽生えたりとか、厄介な事になる可能性も無くはない。



だから対策は練らねばならぬ。






ってか…俺が考え込んでる間にまた人型スライムで遊んでるよ。



「今度はなんだ?」


「コッチは淫乱誘い受けと真面目困惑攻めだよ」


「こっちは真面目困惑受けと淫乱誘い攻めね」


「誘い攻めがショタでー、困惑攻めが好青年!」


「お前らどんどんディープに進化していくのな」



なんだそのジャンルは、聞いた事ないぞ。



「淫乱誘い受けがヤンキーでー…」


「説明はありがたいが見て分かるから結構だ」



俺らに説明するマキナの言葉をエルーは首を振って断った。



くそっ…見て分かるって…なんでやねん!



いや、体格差とか身長的なアレなんだけどさ…男同士の性行為は俺らが見てて楽しいもんじゃないって。



精神的にキツイんだよ、ドン引きやぜ。



「ったく…ソレで最後だぞ」


「「ええー!」」


「なんでだよ、二時間近くも遊んだだろ」


「正確には二時間なんて軽くオーバーしてるけどな」


「まあいいわ、存分に堪能したもの…と言うわけで最後ぐらいはもっと激しくさせなさい!」



おいおい…と思いながらも、どうせ最後だし。と一応指を鳴らす。



「ついでに声も!」


「最後に男の喘ぎ声が聞きたいよ!」


「調子に乗んな、お前ら俺らが男だって分かって言ってんのか?」



なんで男の俺らが男の喘ぎ声を聞かにゃならんねん。



拷問か?精神的苦痛を与えるのが目的なのか?



「マキナ、ショコラ見て!」


「おお!今までの恥ずかしがってたり優しくやってたのとは違う!」


「獣のような激しさ!ていとグッジョブ」



いや、グッジョブって親指を立てられてもな…



全然良い仕事したって気になれないんだが。



人型スライムの行為を食い入るように見る3人に俺とエルーはため息しか出てこない。



「や~ん、必死になって腰振るショタっ子可愛い~」


「…ショコラって実はショタ好き?」


「いや、違うんじゃないか?ただ愛でてるだけって感じがするような…」



頬に手を当ててメロメロの様子を見てエルーと話す。



「ヤンキーっ子のあの顔そそるなー…ゾクゾクしちゃう」


「あの鬼畜なメガネがショタにいいようにされてるのを見るとゾクゾクするわね」


「…これはマニアックなのか?普通なのか?」


「さあ~?とりあえず女の子で変換してみれば分かりやすいんじゃないか?」



おお!エルー、お前良いこと言うな!



俺とエルーは早速目を瞑り腕を組んで妄想を始めた。



必死になって腰振るショタっ子…


→必死になって腰振るロリっ娘…………っ!!?



くっ…!!破壊力が…!ヤベェ!!



ヤンキーっ子のあの顔そそる…


→ヤンキーっ娘のあの顔そそる………ふへへへ…



はっ!いかんいかん!ヤンキーな女の子のトロ顏を妄想してしまった!



鬼畜なメガネがショタにいいようにされてる…


→鬼畜なメガネっ娘がショタにいいようにされてる…



うん、コレもありだな。



あ、ヤベ…ちょっと反応しちまった。



「なあ」


「奇遇だな、おそらく俺も同じ事を考えている」


「「全体的に微妙にアウトだろ」」



俺とエルーの声が重なった、やっぱり同じ事を思ってたらしい。



「お、そうこうしてる内に終わったようだな」



パチンと指を鳴らしてスライム状の物体に戻し合体させる。



別に指を鳴らさなくてもいいんだけどな…あのスライムには俺の意思が伝わってるし。



ただ周りの人たちに分かりやすくするための合図ってやつ?



スライムがいきなり行動したら多少なりとも不思議に思うだろ?



そこらへん配慮するあたり俺ってかなり優しくね?

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