49 ただ一つの懇願は


いいか。


お前はおれのことなんて忘れて、どこへでも好きな所へ行かなければならない。


そうだ。どこへでも。少なくとも、ここでないどこかへ。


理由など一つだけだ。お前の顔などもう見たくない。


おい、分かっているのか。


頼むよ、お願いだ。


お前は、お前はもう、幸せになってくれ。

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