随筆二:くっつき虫?ひっつき虫?

心桜「つっちゃー! お待たせっ!」

七夏「ここちゃー☆ いらっしゃいです☆」

笹夜「こんにちは♪ 心桜さん♪」

心桜「笹夜先輩! こんちわ! 今回もご協力ありがとうございます!」

笹夜「いえいえ♪」

七夏「ここちゃー」

心桜「ん? どしたの? つっちゃー」

七夏「靴下に何か付いてます!」

心桜「え? あっ! くっつき虫!! いつの間にっ!」

笹夜「あら? ひっつき虫ではなくて?」

心桜「ひっつき虫!? なるほど・・・多少のゆらぎってヤツかな?」

七夏「あっ、確か『オナモミ』だったと思います!」

笹夜「おなもみ?」

心桜「おなもみ・・・・・」

笹夜「こっ、心桜さんっ! 何を考えて・・・」

心桜「さっ、笹夜先輩こそっ!」

七夏「???」

笹夜「・・・コホンッ!」

心桜「とっ、とにかく、あたしはつっちゃーに、くっつき虫ぃ~☆」

七夏「ひゃっ☆ こっ、ここちゃー!!! 急にひっつかないで☆」

笹夜「わっ、私も七夏ちゃんに、ひっつき虫ぃ♪」

七夏「さ、笹夜先輩まで☆」

時崎「おや!? 三人で何してるの?」

七夏&心桜&笹夜「!!!!!」

七夏「ゆっ!!!」

心桜「あははー!」

笹夜「え、えっと・・・その・・・」

時崎「何かの遊び?」

七夏「そ、そういう訳ではなくて・・・」

心桜「そだ! つっちゃーは、お兄さんにくっつき---」

七夏「ませんっ!!!」

時崎「?」

心桜「えー、なんで?」

七夏「(そんな事して嫌われたら困ります!)」

心桜「(お兄さんなら喜んでくれると思うよ)」

七夏「(どおして、そう思えるの?)」

心桜「(あたしだったら嬉しいもん)」

七夏「(そういうことじゃなくて)」

笹夜「あの、時崎さん、これ・・・」

時崎「あ、高月さん、これは、オナモミ!?」

笹夜「そう呼ばれているのですね・・・」

時崎「『ひっつき虫』とも呼ばれていたりするよ」

心桜「あー、お兄さんは『ひっつき虫派』だったかぁ~」

時崎「え!? 何の話?」

心桜「くっつき虫か、ひっつき虫!」

時崎「くっつき虫は聞いた事が無いけど、まあ、意味は通じるよ」

心桜「さすがお兄さん! 理解あるっ!」

心桜「(だから大丈夫だよっ♪ つっちゃー!)」

七夏「大丈夫の意味が分かりませんっ!」

時崎「七夏ちゃん? どおしたの?」

七夏「な、なんでもないですっ!」

時崎「でも、このオナモミ、今は絶滅寸前らしいよ」

笹夜「まぁ、そうなのですか?」

心桜「でも、わりと見かけるような気がするけど・・・」

時崎「その多くは外来種の方じゃないかな?」

心桜「そうなんだ・・・」

笹夜「外来種は見てすぐ分かるのかしら?」

心桜「お兄さん、じゃあ、このくっつき虫は?」

時崎「棘の数が少なめだから、絶滅危惧種の方かも知れない・・・詳しい事は、図鑑とかで調べてみないと分からないけど」

心桜「そうなんだ・・・つっちゃーーー・・・えいっ!!」

七夏「ひゃっ☆ こ、ここちゃー! オナモミさん投げないで、大切にしないと」

心桜「うん! だから、つっちゃーなら大切に受け止めてくれるかな・・・って!」

七夏「そ、そういう返し方って・・・もう・・・」

時崎「どこでひっついて来たのか、分かればいいんだけどね」

笹夜「心桜さん? 分かるかしら?」

心桜「え? んー・・・・・分かんないや・・・」

時崎「七夏ちゃんっ!」

七夏「はい!?」

時崎「そのオナモミ、庭に植えてみたら!?」

七夏「えっと・・・はい☆ そうしてみます☆」

笹夜「芽生えて・・・沢山実るといいですね♪」

心桜「沢山実れば、みんなでオナモミ合戦できるよ~!」

七夏「もぅ・・・ここちゃー」

心桜「という事で、みんなの身の回りにも、割と稀少な物が存在するかも知れないよ!?」

笹夜「そうですね♪ 常に色々な事に意識を傾けてみるのも大切な事かしら?」

心桜「そだね~ あれ? 今日は何の話で集まったんだっけ?」

七夏「そう言えば・・・」

心桜「まあいっか! 1回得した感じがするから!」

七夏「くすっ☆」

心桜「それじゃ、あたしたち『ココナッツ』へのお便りも待ってまーす!」

七夏「お気軽にどうぞです☆」

心桜「んではっ! そういう事で! 今後も『翠碧色の虹』を---」


七夏&心桜&笹夜「よろしくお願いいたします☆!♪」

時崎「!? よ、よろしく・・・」


心桜「も~!!! お兄さんっ!!!」

時崎「す、すまない・・・」

笹夜「心桜さん・・・さすがに今のは無理もないと思います・・・」

時崎「高月さん。ありがとう」

笹夜「いえ♪」


心桜「次回こそは、ちゃんとビシッ!っと決めようね! 三度目の正直だよ!」

七夏「はい☆ 頑張ります☆」

笹夜「はい♪ 心得ておきます♪」

時崎「あ、ああ。意識しておくよ」


・・・この後、早速、三人はオナモミを庭に植えたようです・・・


随筆二 完


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随筆二をお読みくださり、ありがとうございました!

本編の方も鋭意制作中ですので、どうぞよろしくお願い申しあげます!


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「オナモミ」とは

1.植物の名前。キク科オナモミ属の一年草。

  「ひっつき虫」とも呼ばれ、触れると衣服などにひっつく。

  最初は緑であるが、熟すと灰褐色になり、灰褐色のものは取り辛い。

2.女の子をモミモミすること。

  ※元ネタはリトルバスターズの登場人物「来ヶ谷唯湖」の台詞

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