140文字で妄想した。
みかさかさから
いち
夏の夜。
昼の暑さと蝉の声を反芻しながら目を閉じた。
何も特別な訳では無いのに、
夏というだけで妙に高揚していた。
よく聞く淡い恋など
経験したことは無いはずなのに。
不思議と浮かぶその景色には、
毎年逢っている彼女が
当然のように居座っていた。
「また会ったね」
微笑む彼女の名を僕はまだ知らない。
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