ずっと切れなかったこの髪

伸ばしてきたこの髪は

大切な人との思い出のようで

強い絆だと疑わなかった


この髪のように脆いだなんて思ってもいなかった

束ねればどんなものより強い繊維は

熱と傷に弱いものだったよ

そのくせ無駄に粘り強い

微妙な所で耐えていやがる


どれだけ我慢しても

記憶を消そうとしても

変に絡みつく


この感情は名残惜しさなのかな

それとも後悔しているのかな

後ろ髪を引かれているよ


それでも少しづつだけど

ほどけてきた

いっそこのまま

千切れてしまえば良いのにな


だからこそ

この一太刀で

断ち切らなきゃね


さようなら

弱い僕

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