第64話

 世界が混沌の渦に包まれる。


 被害が大阪にいた10代の子どもたち。

 それは、フィサフィーの問いかけに同意したモノが爆発するというものだった。


「汝、力を求めるか?」


 それは、呪いの言葉。

 爆発に耐えたもの。

 十三などの能力者などに回復してもらったものは確かに強力な力を得た。

 しかし、その力に飲み込まれ……

 子どもたちは、暴走した。

 あのときの優と同じように……


「ひゃっは!

 俺は最強!俺は最強!俺こそが最強!」


 ジルが狂気に満ちた声で女子大生を襲う。


「いや……やめて」


 女子大生が命乞いをする。


「ジル?流石にやりすぎじゃないか?」


 ジャキがそう言ってジルの言葉に舌打ちをした。


「おいおい。

 ジャキ!そろそろ童貞捨てないか?

 犯しても犯しても殺しても殺しても俺らは止まらないぜ?

 だってそうだろう?

 俺が最強!誰にも止められない!」


 そして、ジルは女子大生の服を剥いだ。


「いや……」


「おい!ジル!」


 ジャキが、ジルの肩を叩く。


「お前……そんなんだから力を得れないんだよ!

 俺を見ろ!この溢れんばかりの力を!」


 ジルが、そういって刀を召喚する。


「その刀で、何をするつもりだ?」


 ジャキが問う。


「この女の皮を剥ぐ」


「え?」


 ジャキが驚く。


「この綺麗な肌……

 傷つけたくならないか?

 俺の気持ち次第でこの女の一生を左右できる。

 さぁ、女!俺に絶対服従しろ!

 それか皮を剥がれて死ぬか!どっちがいい?」


「いやいやいやいや……」


 女子大生が、首を横に振る。

 そして涙を流して震える。


「ジル。

 テメェは、そこまで落ちたか……!」


 ジャキが怒り混じりに声を出す。


「女……このおもちゃ。

 飽きた……」


 そう言ってガイルが、別の女性をジルの前に蹴飛ばした。


「おう、ガイル!

 この女抱くか?」


 ジルが、そういってガイルに言葉をかける。


「抱く……

 その女、綺麗だ……」


 ガイルが、女子大生に手を伸ばす。


「ガイルやめろ!」


 ジャキが怒鳴る。


「やめるのはお前だ!

 もう決めた、お前とは絶交だ」


 ジルが、そういってジャキに向かって刃を向ける。

 ジャキは、大きく後退し銃口をジルに向けた。

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