第26話 二ヶ月前

 お父さんをしばいた時の話。

 とある回らない寿司屋にて。理由は僕のお母さんと純子さんをバカにしたから。酒に酔っていたので、もう話の内容は覚えていない。しかし、お父さんは自分の元パートナーをバカにしていた。

 それで僕はキレた。自宅に帰ってから、お父さんの胸ぐらをつかんで何度も罵声を浴びせた。


 そして純子さんにその事を話す。

 すると純子さんは「お父さんと仲直りして」と言う。

 僕はお父さんと仲直りを一応した。


 その二


 自殺しなくて、ありがとう。


 純子さんは死にたいと言い、過去に自殺未遂をしていたらしい。僕はその時、涙を流しながらこう言った。

「生きてくれて、ありがとう」と。

 もしも、純子さんが自殺をしていたら、僕たちは会えなかった。

 だから、僕は涙を流した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る