第23話 チューターから厳しめのアドバイス

 どうやら僕は文学学校の専科に進級出来るらしい。けれども、個別評には厳しめのアドバイスが書かれている。次の文は個別評からの文章である。


 野口さんの作品のよさは、すなおに書いている、という点です。しかし、あまりに素直すぎても中身が読み始めでわかってしまうので、謎を見つける楽しさには恵まれません。

 今後は、もう少し思っていることをそのまま書いてしまう筆を抑えて、主人公の行動やしぐさで感情を表現できるように工夫していきましょう。


 と書かれていた。(一部の文)

 まさかの長所が裏目に出るとは……。

 まぁ、チューターの言うことは守らないとね。原稿もそろそろ書かないといけないし。ああ、不安材料が他にもあるから不安で不安で仕方ないよ。

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