第17話 プレミアムフライデー(支援センター)

 前から気になっていたことがある。支援センターの隣のデイケアに通うとある女性。眼鏡をかけて背の低い女性。いつからか、彼女の視線が僕に向けられていた。喫煙所の共有スペースである。今日は思いきって自己紹介した。すると相手も名前を教えてくれた。なぜだろう、その女性を変に意識してしまう。いつものような調子が出ない僕。見上げるように見つめられるとドキドキするよ。いつの間にか好きになっていた。

 支援センターでプレミアムフライデーが今日はあった。純子さんと久しぶりに会った。お帰りなさい、と彼女は言う。ただいま、と僕は言う。純子さんと僕はお互いに親子同然という共通認識。純子さんと冗談を言い合う仲。私はお母さんだから、と彼女は言う。プレミアムフライデーらしく、お菓子を食べながら、今月頑張ったことを話し合う時間。純子さんとは隣の席で楽しく喋った。他の参加者も楽しく過ごした。

 そして自分の新しい恋愛話を純子さんに言った。すると、笑顔で「頑張って、応援してる」と純子さんは言った。ああ、やはり純子さんって僕のお母さんなんだな、と安心する僕。僕と純子さんは一度は親子に間違われている。まぁ、純子さんはまんざらでもない、といった回答を皆に言っている(今日のプレミアムフライデーで)。純子さん、ありがとう。

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