聞詩

新聞が届く時間だ

日が昇ったとも言えないまだ青い世界


私は新聞をあまり読まない

私は新聞を読む父を持たなかったからだ


父は毎日誰かに新聞の内容や

朝のニュース番組の内容を聞いている


父は楽しそうだった

人に何かを聞くことの大切さを

私はそこで学んだ気がする


もちろん新聞は読むに越したことはない


しかしこの世界の人と人との繋がりが

薄くなっているのは周知の事実


そんな中で人と繋がるために

私はその人に何かを聞く


その人にはその人なりの受け答えがある

これを聞くのが私の楽しみだ

その人について深く知るために質問をするのもいい

とにかく人は繋がりを持つのがいい


とりとめもない日々の会話

今の私たちに足りないものでもある



さあ

私はあなたに何を聞こうか

あなたは私に何を聞くんだろう



最後にもう一度断っておく

新聞は読むに越したことはない




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