第77話
ザッザッザッザッザッ。
私の作ったゲートから地獄の軍団が整列しながら地上に現れた。
秋葉原駅近くの道を閉鎖して魔女っ子戦隊の第3話『爆買い?地獄の軍団がやって来た!』の撮影の為に地獄の獄卒さんや小鬼を連れて
今回出演料として撮影が終わったら秋葉原で好きな家電を二つ買ってあげるよと交渉したら希望者殺到して大変だったそう。
整列して出てきた地獄の軍団を見た人々。
「クレーンカメラがあるけど撮影?偉くリアルな鬼だなぁ。近頃のメイクって凄い」
「箒に乗って飛んでる魔女っ子本物見たいだ」
「蜜ちゃん〜皆んなを連れて来たよ〜」
牛頭さんが手を振りながらこちらにやって来る。
「牛頭さん!お疲れ様、この後に魔女っ子との戦闘シーンと私が歌ってる後ろで地獄の軍団に踊って貰うけど踊りは大丈夫?」
「バッチリ練習して来たよ勿論!地獄の業務が終わってから毎日練習してたら踊りを見てた奪衣婆さんが健康に良さそうと一緒に踊ってたよ。今では毎日踊ってるよ(笑)」
「奪衣婆さんが?凄いわね何だか」
「うん、髪を振り乱しながら踊りると迫力があって中々見ものだよ連れて来たかったけど蜜ちゃんより目立ちそうだからやめといた・・・」
髪を振り回しながら踊る奪衣婆さん・・・確かに目立つわ。
「魔女っ子との戦闘シーン行くわよ!」
紅さんの声がメガホンから響き渡る。
秋葉原の街を整列しながら進む地獄の軍団の頭上
に箒に乗って現れた三人の魔女っ子達。
「ワッハッハ!秋葉原はわれら地獄の軍団が支配するぞ!?」
馬頭さんが上空の魔女っ子達に向かって宣言すると黒蜜おばばが魔法のバトンを掲げ。
「洗脳魔法!秋葉原に爆買いに来た外国人と勘違いしろ!!」
地獄の軍団に青白い雷が落ちた。
牛頭馬頭さんが懐から旗を出して地獄の軍団に向かって。
「はーい!皆さん二組に分かれて下さい!牛さん組は白物家電!馬さん組はカメラや電子機器が欲しい人達でーす!。買い物が終わったらお鮨の食べ放題の店に行きますよ〜」
ザッザッと地獄の軍団が二組に分かれる。
バーバ・ヤーガと餡子さんが量販店のポイントカードを持って地獄の軍団に着いて行く。
きっと会計時に自分のポイントカードにポイントを付けてもらうのだろう・・・。
黒蜜おばばは電話で、お鮨の食べ放題の店に予約の確認をしている・・・。
「さっ、私達は先にお鮨の食べ放題の店に行って混む前に食べるわよ」
ボンテージ衣装に鞭を持って余りの状況に口を開けていた私の手を引いている黒蜜おばばに。
「これって地獄の沙汰より酷くないですか?」
「良いのよ誰も傷付かないで丸く収まったなら」
「今回の予算大丈夫なんですか?」
「地獄の薬材を持って来て貰って売ったお金と今回、地獄の軍団が爆買いするシーンを量販店と秋葉原の商工会のコマーシャルとして流す契約してるから大丈夫よ!」
私の知らない内にまたとんでもない事を・・・。
撮影スタッフさんを置いて私と黒蜜おばばはお鮨の食べ放題の店に行くのだった。
魔女っ子、怖いわ・・・。
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