第30話 奇跡の連続

何もないけれど、振り返ってみると、人生は「奇跡」の連続と、いい「人」との出会いに尽きる。


明日生活するだけのお金がないとき、以前、誰かからいただいた「商品券」で飢えをしのいだり、ホームレス一歩手前の「ネットカフェ暮らし」から脱出できたり、お金がない暮らしがかなり続いたが、今は、かすかではあるが、貯金もある。


もし、誰かに、どうして、乗り越えたか、伝えるとすれば、目に見えない方々のご苦労に感謝し、日々を過ごすことと、この世の中の仕組みに惑わされないこと。


理外の理という言葉がありますが、テレビで流されるネガティブな情報に流されることなく、スマホに流されることなく、「宇宙」の法則のままに生きていくことかなあと思います。


この世に「生」を受けたということは、当然、ある時期までは、親のおかげで、ごはんを食べさせてもらい、「衣」も「住」も「食」も与えられます。


ある時期、親から巣立った時、これらを、自分で調達していかなければなりません。


ここで、「人」は、自分の力で切り開こうと思います。


私は、「宗教」の基礎もあったのか、どんなにつらいときも「神様」を信じていました。


「神様」は目に見えませんが、なんとなく、全知全能で、すずめが木から落ちたこともご存じで、すべての人類の、痛みも背負って、泣いて、喜んで、そういう「ご存在」が「私」を見捨てるわけがない。


見捨てるのは「神様」ではなく、「私」であり、すべての出来事は、「私」を鍛えるための砥石なのだ。


銘刀は何度も何度も日にあぶられ、冷やされ、過酷な状況の中で育っていく、

大樹だって、風雪に耐えて耐えて耐え抜くから、育っていく。


偉そうなことは言えませんが、苦労とは思わなかったけれど、「つらい」時期を過ぎ

おだやかな毎日を過ごさせていただいていることを思うと、銭湯の時期が長かったから、風呂付の部屋に住めることに感謝ができるのかなあと思います。


冬の寒い中、毛布一枚でこごえながら、ルームシェアで過ごしたこともありました。


つらい「過去」は「過去」です。


一日中、ペットフードの箱詰めをして、「まだ終わらない」と思ったことも、「過去」です。


なんの参考にもならないかもしれません。



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