White Sweet Christmas
今日は、ママとさや
ママは出版業界のお偉いさんたちが集まるパーティーに出席するけど、あたしとさや姉は家でまったりクリスマスパーティーをする。
ローストチキンに、オードブルに、クリスマスケーキ。今晩が楽しみ。早く帰りたい。
加奈は多分、いとこの
私のさや姉へのプレゼントは決まっている。このかわいいハート形のペアウォッチ。ピンクゴールドの繊細なデザインが気に入ったのね。
さや姉も気に入ってくれたら、いいな。
「明日から、大晦日までは仕事だからね。年明けでも、三が日が終われば仕事だし」
お疲れ様。私も30日までは仕事だから、今年も大掃除は出来ないね(掃除が苦手なさや姉の仕事部屋は、とても他人様にはお見せ出来ない)。でも、普段の掃除で十分きれいになっているから、別にいいよね?
さや姉の仕事が一段落して、夕食時間。私たちはテレビのクリスマス特番を観ながらご馳走を食べていたけど、何でテレビのこの手の特番ってつまらないんだろう?
「どうせこんな番組やるくらいだったら、いっその事企画を一般公募すりゃいいのにさ」
さや姉のボヤキには、私も同感。ドラマだって、原案を一般人視聴者から募集してもいいと思うね。
まあ、それでも結局はありがちなヘテロカップルのお話ばかりになりそうだけどね。
夕食を済まして、私たちはプレゼント交換をした。私はさや姉からのプレゼントのラッピングを開けた。
「え!? 色違い!?」
「ありゃりゃ」
さや姉が私にくれたのは、私が送ったハート形ペアウォッチの色違い、シャンパンゴールドだった。
「まあ、別にいいじゃない? 用途に合わせて使い分ければいいでしょ」
そうね。お互いに、ピンクゴールドとシャンパンゴールドのハートが一つずつ。ピンクゴールドはあたしで、シャンパンゴールドはさや姉だ。
「来年、今の連載が完結したら、温泉旅行に行こうか?」
多分、来年の旅行も新作のための取材旅行を兼ねている。でも、あたしは満足している。
そう、あたしは十分幸せよ。
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