第264話 窓の向こう

 寒い日

 クロさんが窓から桜の木を見ている。

 黒猫姉さんの眠る桜の木


「冬になるねクロさん」

 だっこして、外へ連れて行く、桜の木の香りをクンクン嗅いで、カリッと爪を立てた。

 小さく木の皮に傷を残して、部屋に戻る。


「姉さんに何を話したのクロさん」


 僕には解らないけど、何か想いがあるような気がする。

「冬が来るね…」

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