　台風の夜、ノラさんがフラッとやってきた。

『ニートー、ノラさん来た』

　チョビさんが走って玄関をカシカシする。

　久しぶりのノラさん

　ダンボールにタオルを敷いて風除室に置いておく

『ノラ、ノラ』

　チョビさんは落ち着かない様子でノラさんの傍に寄ったり離れたり

　ノラさんは、相変わらずドシッと構えている。

　水を飲んで、カリカリを食べて眠る。

　きっと台風が過ぎれば、またソソッと出て行くであろうノラさん。

「2晩くらい泊まっていけばいいさ」

　台風より落ち着かないチョビさんの夜

　ウロウロ…ウロウロ…

「寝てくれ…チョビさん」

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