第194話 チョビさん寝起き

 昨夜からチョビさんは、おとなしかった。

 急遽、バイトが休みになり、僕は珍しく普通の時間に眠った。

 チョビさんも足元で眠っていた。

 明け方まで眠り、チョビさんはご飯を食べ、トイレを済ました。

 よく寝てしまったわけだ。


 そうなると、チョビさん、朝から喚く。

 家中の至る所で鳴く。

 とにかくウルサイ。

『ニートーーーー、お外行けるかもよーーーー』

『ニートーーーー、押し入れに入ってみたいよーーーー』


 とりあえず、黙らせようと抱っこしたりしてみる。

『僕、抱っこ好きじゃない』

 チョビさんは歩くのが嫌にならない限り、抱っこを好まない。

 雨の日、地面が熱い、冷たい以外では抱っこを好まない。


『嫌だーーー』

 僕の顔を前足で抑え抵抗する。


 そのうち、また眠るまで待つしかないのだ。

 イライラしたチョビさん、クロさんの身体をバシッと叩く。

 そして返り討ちに遭い…

『ニートーーーー、黒いのがーーーー』

 走って逃げてくる。


 本当に面倒くさいのである。

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