第172話 クロさん焼き鮭を好む

 焼き鮭である。

 すでに僕が座る前にクロさんがスタンバイしている。

『ニート、焼き鮭だね』

 小皿に、ほぐして少しずつ食べさせる。

 ハグハグ…ハグハグと食べるクロさん。


「クロさん、明日晴れたら姉さんの桜を見に行こうか」

 頭を撫でると

『ニート食べてるときに邪魔するな』

 首をグリンと振って手を退かされた。


 食べ終わると、横で丸くなるクロさん。

「クロさん…デカいなぁ~」


 クロ猫姉さんの倍はありそう。

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