　朝、顔を洗っているとクロさんがヒョイっと洗面台に飛び乗った。

　大きな身体で僕の前に座る。

　どうやら蛇口から出る水に興味があるようだ。

『おい…これ…いつもより冷たいぞ』

　前足で流れる水を突いてみたり…舌を伸ばして飲んでみたり。

『飲みにくい…けど…冷たい』

　美味しいのか、不器用に飲んでいる。

　クロさんの顔も水で濡れて…洗面台も水が飛び散る。

『何遊び？』

　チョビさんも飛び乗る。

「なんか…邪魔なんだけど…」

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