【0日目】スタート
ステータス
心の中で単語を呟く。今の僕に出来る事、それはここから抜け出す方法だ。
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能 力:『模倣』Lv3/10 ★★★★☆
スタック:『氷』『木』『操作』『身体強化』
マ ナ:???/???
ラ ン ク:Lv8
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ランクが上がってマナがおかしくなっているが、今はそこまで関係はない。
僕のスタック『操作』。フィリアが抜け出せるってことは、その能力を保持している僕だって抜けれない道理はないだろう?
「その方法は、10人目くらいで試したけれど、ダメだよ。空間と時間を同時に操作してここから出るんだ。オリジナルでもかなりの対価がいるだろう。それを君はどうするって?模倣の操作で出来る事は、君自身がよく知っているだろう。」
正直、僕自身も出来るかわからないけれど、きっと出来ると思う。そう思うだけで、僕のマナがなんとかしてくれるかもしれないから。
「無理だ。理解して意識してしまったものに対しては君は無力だよ。現に、オリジナルの僕が『復活してほしい』と思っても生き返らないように、ここから抜け出せない事を知ってしまった。」
僕のマナの力なんて気休めでしかないってことか。じゃあ悪いけれど、これしかない。
オリジナルの僕を対価に、操作する。
「は!?」
驚かれても困る。それしか方法が無いんだ。君は『模倣した僕』しか作れないんだろう?しかも何体も生み出せるわけではないみたいだし。君を対価に僕を強化するよ。
対価は『僕』だ。自分の命を代償にしているんだからこれ以上ないくらいの対価だろう。
「そんなこと出来るはずがない。お前と俺はもう別人だ。対価は自分のものではないと意味がないはず、それにもう二度と僕を作れないんだぞ!」
やってみなきゃわからないよ。それに性格は違っても、僕は僕だ。
ここで寝転んで居ても全部終わってしまう。それなら僕と一つになってオリジナルに僕がなる。死ぬわけじゃないよ。
「僕にとっては死ぬのと同じだ。本気なの?」
これしか思いつかなかった。でも、きっとうまく行く気がするから。
それに、一度死んでる身なら、最後に僕に任せてみろよ。絶対にフィリアを生き返らせてやる。
「わかった。もし。失敗したら人類滅亡ってことだけは忘れるな」
オリジナルの僕を対価に『操作』を発動。僕自身を操作して『オリジナルと融合』そして『能力を手に入れたその日まで移動』
―――あの日まで戻ろう。やり直すんだ。
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