無限の夢幻
ああ、やっぱり夢か。
真っ暗の部屋で独り目を覚まし、今まで見ていたものが夢であったことを確かめる。
「夢を見ている」と知りながら夢を見ていることが、ある。
騙されていると知りながらも騙されているふりをしているような、そんな感覚。
どうせ夢なんだから早く醒めてしまおう。現実じゃないんだし。
———現実?
もしかして今もまだ夢の中かもしれない。普段「夢」と思っているのが「現実」で、「現実」という「夢」を見ているだけなのか———?
———ああ、やっぱり夢か。変な夢だったなあ。
まだ、夢から、抜け出せずにいる。
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