第四話 村一番の剣士
「お父さん、いいでしょう?」
「
ミウナの父親は、娘を大事にしていた。
朝食のあと、
「
「オレ、ヨウジンボウ」
ブタ顔の大男は、かなり言葉を覚えていた。
「村一番の
「オレ、なる」
即答したオーク。
「それで、ぼくに
普通の髪のカッテラは、
コチ村の中心部にある広場。木の板が敷き詰められている。
「オシえてくれ。タノむ」
真剣な表情のオーク。
頭を下げていると、若者が棒を手渡した。
「怪我をしないように
「アリガトう」
二人は棒を持ち、すこし離れた位置で構える。
「落ち着いてー」
おさげのミウナが言った瞬間に、勝負はついた。
ブタ顔の大男は、呆けたような顔をしている。広場の外まで吹き飛ばされた、カッテラ。
オークの一撃は重すぎた。
カッテラは完治した。医者のナウラーの魔法で。
オークは、
「アカシと、ボウ」
ミウナの父親は、ぐうの音も出なかった。
「準備は、いいかしら?」
「はい」
「ジュンビ、いい」
「いってらっしゃい」
ミウナの母親は、一瞬で高度な
「次は、弓をやらせるか」
懲りない様子のモケスタに、イハナンは
町の外。ビオレチと書かれた看板がある。
ミウナとオークは、看板の前に現れた。近くに人はいない。日差しが後ろから差していた。
辺りには、平原が広がっている。風が吹き抜けた。
ふわりとはためく、ゆったりとした布。フードのように、ブタ顔を隠す。
普段どおりブラウスを着た細身の少女と、
その様子を、
「実はね。お姉ちゃんを探してるの。私」
「おネエさん、いるのか?」
「うん。でも、どこにいるのか分からないの」
すこし表情を曇らせた少女。
それを見て、フードの奥のブタ顔も悲しそうになった。
「お父さんに反発して、出ていったけど、お母さんとは仲いいから」
「そうなのか」
「ずっと会えない、ってわけじゃないよ。たぶん」
「きっと、そうだ」
話しながら、町の様子を眺める二人。
大きな町だった。
人で
ビハレア平原の中心に位置している
建物が多い。それでいて、木々も多い。水も豊富だった。
突如、激しい音が
大通りを何かが吹き飛んでいく。幸い、怪我人はいなかった。
一人のオークを
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