第21話 Re


人の形をした烏(クロウ)。華奢な体つきで、前髪が目にかかっている。目には隈ができていて、顔色もまあまあ悪い。


「今度守るから。」


そのまま眠りについた彼女に向けて。





翌日の朝は遅れることなく、朝練に参加し何事もなく授業を終えた。


校門前で手を挙げた。

「へい!タクシー!!」


未來の前に一台の車が停車した。

だが、一向に未來は乗ろうとしない。


しびれを切らした運転手が窓を開ける。

「へい!タクシー!!じゃなねーよ早く乗れ!」

「お兄ちゃん、知んないの?タクシーは運転手がドアを開けるんだよ。」


「抜かせ。」





例の通学路までは車でおよそ15分。

寝る時間に当てた。




「おい、着いたぞ。」

「う、うん。」

未來は眠そうに目を擦った。




今日は、同級生の聞き込みとma粒子が流れ込んでいた家への事情聴取だ。




車から降りると目の前は小学校だった。




小学校は放課後であったが、子供たちの声が校庭に響き渡っている。お兄ちゃんと共に校長室へと向かい、聞き込みの許可をいただくことにした。




「小学校とかワクワクするね!童心に帰りそう。」

「お前小学時代とか絶対関わりたくない。ウザさでギネスとれそう。」

「はぁ?」


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