第11話凱旋門賞アークデトリオンフ
「未來、いきなりどうしたんだ? スプリンターズSを回してくれだって?」
栗東・神代久厩舎では、今週末施行予定の秋のG1開幕戦スプリンターズステークスの最終調整を行なっていた。
「はい。俺、先生のご子息に少しでも勝ちたいんです。アイツはクラシックと古馬王道しか乗らないけど、俺はダートも芝も中長距離も短距離も幅広く乗って勝ちたいんです」
都築未來は大井競馬のあらゆるレースに勝ってきた。地方競馬の天才登場とデビュー当時呼ばれていた。
地方競馬の、という枕詞がつくのは神代涼の存在のせいである。神代涼が平成の天才騎手と当時呼ばれていたためだ。
都築未來の出自は、普通の一般的な家庭で競馬とは関係のない世界に生まれたのだ。父親は商社勤務の重役、母親は幼稚園教諭という両親を持ち、何不自由なく育ったが、未來は将来の為にと小さい頃から学習塾、各種お稽古事を課せられていたため、子どもらしいことは何もできなかった。
そんな未來が一つだけ言ったワガママが乗馬クラブの入会である。
両親は、乗馬は危険だからやめさせようとしたが、未來は説き伏せた。
そんなことがあり、千葉の乗馬クラブに入会した未來は、とある人物に出会う。その人物こそ、母親の実家の乗馬クラブで祖父に乗馬を習っていた神代涼少年である。
当時の未來少年はうまく乗りこなせることができず、四苦八苦していた。一方、涼少年はというと和尭直々の指導の賜物で、ポニーのレースに出るまでになっていた。
未來少年は初めて嫉妬という感情を覚えた。
アイツにできて、僕はできない。悔しい。アイツに勝ちたい。そんなことを思うようになった。
数年の後に、未來少年は競馬学校を受験するが、合格せず。その試験の場には神代涼もいて、彼はトップ合格したという話を、のちに聞いた未來は一層涼への感情を募らせる。
受験失敗後、未来は大井競馬の門を叩き、めでたく大井競馬の騎手見習いとなった。
修行時代は、仮想敵神代涼を前において乗馬マシンに乗っていたという。
そしてデビュー時、中央では最速で新人初勝利を飾った騎手が神代涼だというのを知る。デビュー年にクラシックに乗れて、ジャパンカップを勝ってしまう新人の登場に競馬界は騒然としたが、その裏で都築未來は、東京ダービー、ジャパンダートダービー、ジャパンカップダート(チャンピオンズカップの旧名称)を勝ち尋常ではないデビューをやってのけたのだ。当時、それもニュースになりはしたが、神代涼の出自と実績が勝ってしまい、そこまで大々的に報じられてはいなかった。
そこでもやはり未來は嫉妬した。
いつか、アイツに勝つ。
そんな思いを胸にして、今年ついに南関東三冠を達成して中央に殴り込んで来たのだ。
神代涼に対する思いはマイナス方面にせよ人一倍である。
「そうか、分かった。しかしうちには先約がいるからな。良い事を教えよう。春間光成というオーナーブリーダーがいる。スプリンター馬を持っていて、現在エースが美浦・藤村厩舎に所属している。……あとは分かるな?」
「神代涼が所属している厩舎から、神代涼が乗っていた馬を奪って勝つ、ですね?!」
「奪えとは言ってないぞ。ただそこまで腕の良い奴が乗るわけでもないからな。お前が来たらあの藤村でも乗せるだろう」
「でも藤村先生は頑なに自厩舎か美浦の騎手を乗せると聞きましたが」
「お前は美浦でも栗東でもないフリーだ。それに敏腕のエージェントを雇っているじゃないか。あのエージェントならコーセイスピリッツを持ってこれる」
そんな事を言って、久弘は追い切りが行われている馬場に意識を戻したのだった。
次の日、未來のエージェントは美浦に飛び、藤村厩舎を訪れた。
藤村師は、エージェントの登場に「やはり来たか」と何もかも分かったような口ぶりで迎えた。
「コーセイスピリッツはうちの厩舎の藍沢岬が乗るのだけれど。そうか、涼くんに勝ちたくてうちに殴り込んで来たのか。よし、では試しに乗ってもらうとしよう。あなたの雇い主である都築未來くんが上なのか、うちの神代涼が上なのか、ハッキリさせよう」
そうして、スプリンターズステークスに出走するコーセイスピリッツの鞍上が変更になった。
藤村師は多頭出しの別の馬を藍沢岬にあてがい、競争を促した。
神代涼とアルス・ローマンがいない週末の開催が訪れようとしていた。
秋のG1開幕。第一弾スプリンターズステークスは数年前からブリーダーズカップ・チャレンジの対象レースとなっており、優勝馬にはBCターフスプリントへの優先出走権が与えられる。
中山競馬場・芝1200のコースを使い、このレースに出るための優先出走権はサマースプリントのキーンランドカップとセントウルステークスで与えられる。
キーンランドカップを優勝し、サマースプリントを制覇したコーセイスピリッツはこのスプリンターズSで一番人気に支持されていた。
未來は武者震いをしていた。
自分は何度も一番人気を背負って勝ってきた。プレッシャーに強いことを自負している。
初めての中央G1で一番人気だ。騎手が乗り替わって人気が落ちると思っていたが、思いの外人気は落ちず、むしろ支持率が上がったくらいだ。
自分は信頼されている。未來はそう思っている。
「都築さん」
未來が気合を入れているところに女性が声をかけて来た。
「私、絶対負けませんから。私だって中央G1初騎乗です。厩舎のためにも負けません」
「……君が藍沢騎手か。女性騎手最多勝の優秀な騎手だって? 女だからって俺は手加減しないからな」
「当たり前です」
一触即発の雰囲気である。そんなところに藍沢が乗る馬の調教を担当していた潤がやって来て場を収めようとした。
「まあまあ。君が都築未來? うちのアニキにちょっかいかけたっていう」
「アンタが双子の弟か。神代涼や望とは少し違うみたいだな」
「ま、調教師志望だし、俺は、父さんとも爺さんとも似てないからな」
「人当たりはアンタの方が良さそうだ」
「よく言われる。そんな事はともかく、このレース、変な因縁があるみたいだけど正々堂々頼むよ」
「分かっている。レースと馬には真摯に向き合わなくてはな」
「それを聞いて安心した。お互い、健闘を」
そう言って、藍沢と潤は自分の持ち場に戻っていった。
「うんうん、高いレベルで競い合うのは良いことだ」
「藤村先生」
藍沢——神代潤陣営との作戦会議を終えた藤村師は今度はコーセイスピリッツ陣営の方へやって来た。
春間光成オーナーも同行していた。
春間オーナーは確認するように言った。
「このレース、一番のライバルは誰だと思う?」
「……藍沢騎手が乗る馬ですか?」
春間オーナーはうーんと考えて首を振った。
「コーセイ軍団のライバル、ハートフル軍団のバーンマイハートだよ」
安田記念に出走し、このスプリンターズSを引退レースとするバーンマイハートがこのレース2番人気だ。
コーセイの先代エース・コーセイトップギアと渡り合って来たスプリンターの一番馬がこのバーンマイハートだ。
「バーンマイハート、アイツが安田記念で勝った馬ですか。では俺は負けるわけにはいきませんね」
「バーンマイハートの引退レースだからあっちはメイチでくるぞ。頑張ってな」
春間オーナーはそう言ってスタンドの関係者席へ向かった。
パドック周回が終わる頃だ。
未來はコーセイスピリッツの元へ急いだ。
///
「最終追い切り、馬なりな時計かなア」
シャッフルハートとブライアンズハートが2頭併せで追い切りをこなしていた。
「アルスとシャッフルハートがで出るカドラン賞って距離いくつだっけ?」
「そんな事も知らないノ? カドラン賞は4000mだヨ」
「4000m……いくらおれでも無理だ。体力が保たない。アルスは凄いな」
「まあ、去年も走ってるからネ」
フランス・パリは凱旋門賞ウィークエンドを週末に控えて、ほのかに活気付いてきた。
涼たちがいるシャンティイ馬場もウィークエンドのレースに出走する馬と関係者たちが調整している。
日本でスプリンターズSを終えた藤村師はその日の夜の便でフランスへやってきた。
涼は藤村師からスプリンターズSの結果を聞いた。
「コーセイスピリッツとバーンマイハートの逃げ比べ、しかもハイペースでのことで決着の時計はレコードタイ。コーセイスピリッツがスプリントの世代交代を告げて勝利。6歳牡馬バーンマイハートも健闘のクビ差2着。そして感動の引退式だったよ」
熱く語る藤村師に、涼はどこか悔しさを感じた。
都築未來——彼がヤネでしかもテン乗りでG1を勝った。コーセイスピリッツで涼が実際に乗って勝ったのはキーンランドカップだけだ。函館スプリントSは負けている。
「心田オーナーも都築くんの勇気ある騎乗に驚いていたよ。そして感心していたね。彼は中央に来て正解だ、良い騎手になるよ」
「……そう、ですか」
「涼くんも、負けないようにね」
「……はい」
最終追い切りを終えて、陣営は翌日の枠順発表に臨んだ。
マジシャンズナイト——日本、馬番1番、6枠。鞍上、N・ジンダイ。
ロビンソン——英国、馬番2番、3枠。鞍上、A・アディントン。
ムーンライトセレナーデ——英国、馬番5番、1枠。鞍上、B・マックスウェル。
ウィザーズディサイプル——仏国、馬番7番、10枠。鞍上、F・デラクール。
グランデューク——愛国、馬番3番、2枠。鞍上、D・オッターバーン。
ネオサイクロン——愛国、馬番17番、11枠。Z・アーレンス。
エンジェルフォール——仏国、馬番13番、17枠。鞍上、V・フェリシアーノ。
ブライアンズハート——日本、馬番4番、18枠。鞍上、R・ジンダイ。
——次々と発表されていく。ブライアンズハートは馬番4で枠が18枠スタートとなった。
全18頭の馬番と枠番が発表された。
なんと言う事か、ブライアンズハートは大外に配された。
「あああ、もう成るようになれ」
不思議と、絶望感は無かった。この場にいる高揚感と緊張感、そして幻想感。全てが、この凱旋門賞に集約している。
隣の陣営、國村師と望は大外に追いやられたブライアンズハート陣営を横目に見ながら、自分たちの作戦を考えていた。
おそらく、ロビンソンを標的に逃げ比べをするだろう。ブライアンズハートから見れば、両方とも潰れて中段か後ろが伸びれば良いのだ。
しかし後ろが伸びると、あの恐ろしい剛脚を持つムーンライトセレナーデが追い込んでくる。
とすると、中段に控え好位で差すブライアンズハートは直線追い出しを早めなければいけない。
追い出してしまえば、得意のロングスパートでロビンソンらを差せるし、ムーンライトセレナーデらを完封できる。
大舞台でそのようなことがピッタリとハマるかは涼の腕の見せ所だ。
同じ戦法をとったニエル賞ではギリギリだった。
今度は簡単にはいかないだろう。なにせ18頭立てなのだから。直線で囲まれたら一巻の終わりだ。
そして週末。
凱旋門賞ウィークエンドが到来した。
主催フランスギャロが用意したポスターには、ニエル賞3強がデカデカとプリントされていた。
土曜日の最初の重賞は名手アーサー・アディントンを背に優勝した。アイルランドの馬だった。
レースを見学していると、どこもかしこも貴族、貴族。当たり前である。欧州では日本と違い競馬は貴族の嗜みである。もちろん、賭けることではなく、馬を持つことがステータスであることだ。
紳士淑女はみなドレスコードを守っている。調教師や厩務員もしっかりと正装している。
貴族の世界に足を踏み入れた涼は一応仕立てておいたモーニングを着て、いや、着られてあたりをキョロキョロしていた。所詮庶民であると頭の中で自覚した。
物珍しくあたりを見学していたら、アルスとシャッフルハートが出走するカドラン賞のパドックの時間になった。
日本で発売されているカドラン賞のシャッフルハートの単勝支持率は50%ほど。
去年の好走が評価されてのことだ。
これで1番人気である。
パドックでのシャッフルハートはとても落ち着いていて、馬体のハリも良く、極限の仕上げといったところだ。
騎手が待機しているところにアルスを見つけた。欧州の同胞とでも言うか、親しげに話していた。
パドック周回が終わり、騎手がそれぞれの騎乗馬に散ってゆく。アルスが涼の目の前を通ろうとした時、涼は小さな声でグッドラックと言った。その声が聞こえたのかはわからないが、アルスは涼に目配せしてグッドのハンドサインを返した。
「アルスさんに通じた?」
「望……お前も服に着られてるな」
思わぬ兄の言葉に望は慌てふためく。
「しょうがないよ。だってこの服、兄さんのと一緒に、母さんが注文してくれたやつだから、まだ体にあってなくて」
「にしたって、しつけ糸はないだろう?」
涼は望の後ろに回って、指をさした。
望のモーニングにはまだしつけ糸がついていた。
「うわわっ」
「今日は眠れるかな」
望の可愛らしい反応に笑みをこぼしながら、明日を憂いだ。
「キングジョージの前日もちゃんと寝てたっぽい兄さんなら寝られるよ」
「寝てたなそういや。……さ、カドラン賞観に行こうぜ」
「うんっ」
カドラン賞——ロンシャン競馬場芝4000m。世界に名だたる超長距離レースの一つだ。フランスの競馬で二番目に古いレースに当たる。
本当のステイヤーにしか勝てそうもない。そんなレースに思えた。日本で天皇賞・春を勝ったくらいではとてもではないが太刀打ちできないだろう。
そんなカドラン賞が今発走の時を待っている。
アルスとシャッフルは落ち着いているように見えた。
緊張しているのは涼と望の方だった。
ゲート入りが始まる。
全8頭が枠入り完了し、スタートを待つ。
ジリリリとスタートのベルが鳴り、ゲートが開かれ各馬が一斉に飛び出していく。
そして、やはりと言うべきか、シャッフルハートはハナを切った。
かなり速いペースだ。自分のペースで悠々走っているようにも見える。
4000mという長丁場、どういった展開になるのか、涼はまったく分かっていなかった。
「凄いよ兄さん! シャッフルハート……ダイワスカーレットみたいだ!」
「言いたいことは分かる。流石、去年このレースで好走しただけのことはある。ほんと凄いなあ」
先頭シャッフルハートは2000mを通過する。
「2分少しか」
「ちょっと速いくらいだね」
シャッフルハートのペースは澱みがない。完璧なラップタイムだ。
やがて各馬は3000mを通過し、残り1000mとなり流れがさらに速くなってきた。
依然としてシャッフルハートが先頭。
残り600m、最後の直線。
アルスがようやくシャッフルハートのギアチェンジを促すように見せムチを始める。
シャッフルハートの足の回転が速く、広くなった。
手前を変えて、目一杯首を押し出す。
300m、200m、100m。
10完歩、5完歩、そして最後の1完歩。
完璧なまでにシャッフルハートはレースを支配した。
テン良しナカ良し終い良しを地でいっている。
勝ち時計は4分20秒6。
近年と比べて速いタイムだった。
——実況はこういったという。
「ライジングサン! 東方の光日本馬シャッフルハート、優勝!!」
場内は歓声に包まれた。
涼と望はアルスの勇姿を見届けて、調整ルームに戻っていった。
今度は自分の番だ。
勝つ、そう心に誓って、眠り慣れていないベッドで床に着いた。
明日、いよいよ本番がくる。
高揚感を胸に、目を閉じた。
翌日、朝。
「うーん、カイ食がよくないなあ」
「嫌な予感がするなあ」
大舞台の本番を前にするとどうしても不安が募る。
「いや、大丈夫。君ならハートなら大丈夫」
自分で言って自分で納得させる。
そしていよいよ、凱旋門賞のパドックがやってきた。
パドック周回。ブライアンズハートは前走馬体重プラマイゼロ500kg。秋にかけて500kgの大台に乗ったブライアンズハートのこの馬体重増加は成長分である。
黒鹿毛の馬体がキラキラ輝いて、ほかのどの馬よりも良く見えた。
現在のオッズは4・5倍。ロビンソンもムーンライトセレナーデもそのくらいであるから三強が人気を分け合っているのだろう。それに続いてマジシャンズナイト、ネオサイクロン、ウィザーズディサイプルといった古馬勢。
古馬勢と3歳三強とでは支持率が明らかに違っていた。
今年の3歳は凄い。そう思われているのだろう。
アーサーとビリーが涼に声をかけてきた。
「やあリョウ。ついにこの日が来たね」
「アーサー、この時を待っていたよ。ビリーも。いいレースにしよう」
「おっと、握手はレースが終わったあとだよ」
「あ、ごめんビリー」
「さあ、騎手招集だ。行こうか」
アーサーがそう言って、ロビンソンに向かって歩いて行った。
涼も、ブライアンズハートへ向かう。
いよいよ始まる。世界の頂上決戦が。
///
「お父さん、テレビ付けた?」
「おう、咲良、バッチリだ」
「あなた。咲良も、夜中に大騒ぎしないで頂戴ね」
「そういう菜々子だってメガホン二つ持って鳴らす気まんまんじゃないか」
「もうっお父さんもお母さんも静かにして! あ、涼くんですよ! ほらっ」
「姉貴、よく分かったな」
「勝負服見ればわかるから。流は分からないの?」
「わかんねえよ」
「しっ、レースが始まるよ」
『凱旋門賞は今年からロンシャン競馬場に帰ってまいりました。新装ロンシャンでの最初の頂きに登りつめるのは果たしてどの馬でしょうか』
『各馬ゲートイン完了。スタートしました! やはり一番人気ロビンソン好スタート、日本のマジシャンズナイトもこれに続きます。グランデューク今日は番手です。エンジェルフォールは2馬身空いて外め追走』
『注目のキングジョージ馬、日本のブライアンズハートは6番手外めの位置。初めてのロンシャンで日本のサムライジョッキー、リョウ・ジンダイどう出るか』
『ムーンライトセレナーデとネオサイクロン、ウィザーズディサイプルは10〜3番手の位置』
『ペースはそれほど速くないか、今ロビンソンとマジシャンズナイト1000mを通過。1分ちょうど!』
『各馬坂を登ってロンシャンの最高地点を通過!』
『3、4コーナーの間、偽りの直線フォルスストレートに入ります! おおっとここで掟破り、ムーンライトセレナーデがまくり始めた!』
『さあ最後の直線! ブライアンズハートが追い出しにかかります! 先頭とは6馬身差! 届くのか!!』
『ロビンソン懸命に粘る! マジシャンズナイトも負けていません!!』
『大外からブライアンズハート! そしてムーンライトセレナーデが内から襲撃!』
『一気にきた!! ロビンソン! ロビンソン! マジシャンズナイト一杯か!? ムーンライトセレナーデ迫る!! ブライアンズハートも負けていない!! ウィザーズディサイプルの脚も伸びてきた!! 間に合うか!!?』
『ロビンソン! ロビンソン!! ムーンライトセレナーデ並んだ!! ブライアンズハートも来た!! ゴールインッ……おっと!! ブライアンズハート落馬です!!! リョウ・ジンダイ落馬!! これは大丈夫でしょうか。後続馬に巻き込まれています』
その日、競馬場は静まり返った。
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