おとぎ話

毒々しいりんごも

砂糖をまぶせば薬に見える

魔女は本気で皆の幸いを願っていて

健やかさがラベルのりんごを配る

姫の幸いのため姫の生死をいとわない

王子は自信に満ちている

りんごから砂糖を払い落としたら

世界がぼくを狂っていると言った


複数で構成された世界はいつだって

単数のぼくより正しい

正しさは狂ったぼくの呼吸を塞ぐ

理由になり得るのかな


これはぼくの世界のおとぎ話

きみの世界は?

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