第472話助成金に頼らないNPO

どんなことが起こっても透析は永遠に続くものです。

女房と私は葬儀に続く相続作業に追われることになりました。

亡き義理父の預金も凍結になったままです。

続いて残された義理母の介護の問題が迫っています。

労働裁判を終わらせていたことが今は本当にラッキーだったと思います。

今日は透析後昨日作った遺産分割協議書に基づいて戸籍原本を郵送で申請しました。

やはりNPO内の告発の影響が出てきました。

「助成金調査が入ることになって当面新教室は開けなくなりました。これは総務部内でも話題になっています」

と言ったのは新しく総務部に入った課長です。

「これで売り上げは6か月で2割はダウンします」

「室長何か対策はないかな?」

理事長が私の顔を見ます。

「売り上げと収入のダウンはこの新しい業務提携で十分に吸収されますが、問題は今のNPOの体質を変えないと駄目だと思うのです」

このNPOは常に内部の足の引っ張り合いで停滞しています。

「そうだな。そろそろ決着をつける時だな?私が明日総務部長と話をするさ」

「私は今後助成金に頼らないNPOの運営を検討します」

これは私がいつかしなければならない目標だと思ってきました。

とくに半農半x教室は個人の助成金を柱とした事業ですから抜本的な見直しが必要なように思います。

会議が終わると私は買い物をして帰ります。

しばらく女房は介護で家には戻っていません。

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